今度、それが長野県立美術館に生まれ変わる。
地元では「信濃美術館の方が名前が良い」という話もあったらしいんだけど、それ本当に信濃美術館の最期の方も行った人の意見なんだろうか。
実は僕は信濃美術館に行った事がある。
展示品の内容よりも強く残った印象。
それは、DVD映像で展示物の説明が観れるコーナー。
DVDは再生されておらず、トップ画面の電気メーカーのロゴが写っているもの。
家庭でよく見る画面だ。メニュー画面が映ってる。
見たい。と言ったところ、操作方法が分からないという。
詳しい人を呼んでくれそうだったけど、再生を押すだけだろうに人を呼ぶのも可哀そうだから見るのやめといた。
だって、メニュー画面ですら映像にノイズが入ってたもん。
ケーブルだかテレビ画面の液晶だかの調子が悪いのかもしれないし。
これが信濃美術館の一番の印象になってしまった。
あとは建物自体の重厚なカッコ良さかな。
インパクトのあるデザインだった。さすがは美術館。
それは僕だけが感じた事ではないらしい。
様々な人が施設の老朽化だけではなく、狭さや学芸員の不足、運営団体のやる気の無さを指摘していて、ついには長野県立美術館として建て直す事になったのだ。
長野県立美術館になるにあたって、新しい風を吹き込む事になる。
まずはロゴマーク。
スタイリッシュで印象的でありながら、何かの意味を感じさせるデザインのロゴマークは建築空間のデザインを全国クラスで手掛ける宮崎桂さん。
大きなニュースとなった制服デザインは自身の名前のブランドも存在する黒河内真依子さん。(男性の制服は残念ながら別デザイン)
前線で運営する企業が何処なのかや、学芸員さんがどのくらい居るのかでこの美術館の素晴らしさは変わってくると思う。
これらの企業や学芸員さんが正社員や正規雇用になっているのかも課題だ。
大体が数年先までしか決まってない契約社員雇用だからだ。
ここら辺は指定管理者制度の闇だ。
何とか改善してもらいたい。
ただ、運営のボスは悪名高き「長野県文化振興事業団」
天下りが数多く居座り、接待ばかりに明け暮れ、文化会館の技術職員の中には地域差別者だったり、ジェンダーフリーとは真逆のスタンスだったり、マイクで大音量で利用者に怒鳴りつける様な団体だ。東京だったら1ヶ月で半数はクビになるレベル。
「同性愛者は病気だ」とキッセイ文化ホールの音響技術者が言ってたのを聞いた。
出来れば何もしない天下りであった方が良い。前線で戦う企業や学芸員たちの邪魔をしないでほしいものだ。
そんな不安要素もありながら長野県立美術館は4月10日にオープンを迎える。
全ての不安材料が幻であってほしい。
素晴らしい新しい風と、作品たちが光り輝く様に。